280名無しさん@おーぷん2015/07/04(土)08:22:11ID:Ets
さて、自分語りさせてもらうぜ。
田舎の小学生だった俺の黒い過去だ。

小学校6年だった約30年前の秋、
親戚の伯父が俺の家に来て、アメリカ土産をくれた。
何か英語が書かれた紫と黄色のリュックだった。
後にNBAというアメリカのバスケットボールチームのグッズだと知った。
そこに書いてあったのは Los Angels LAKERS
田舎では見たこともないデザインで、衝撃的だった。

翌日、俺は早速学校に持って行った。
背中にランドセル、リュックはショルダーのように肩にかけた。
当然、注目の的で
「何それ?どうしたの?英語で何て書いてあるの?」

アメリカ土産で「レイカーズ」と読むことは伯父から聞いていたので
「は?みんな読めねーの?レイカーズって書いてあんだよ」
俺は自慢げに答え、鼻高々だった。




281名無しさん@おーぷん2015/07/04(土)08:22:23ID:Ets
俺はこのLAKERSのロゴに魅了され、ノートに何度も真似て書いた。
リュックのロゴの上に持っていた透明な下敷きを重ねて転写して
見事なLAKERS下敷きまで作成した。
そして俺の心は「アルファベット」に支配された。

COFFEE POLICE NISSAN BLUEBIRD SUPREMARKET BUILDING

街中で目に入るあらゆる英単語を俺は真似てノートに書きまくった。
「何て書いてあるの?」「何て読むの?」
と質問責めにされたが、
「おまえらにはまだ早いよ。」と一掃した。

当時の英語教育は中学からで、かなりの田舎だったので地元にはECCやAEONもなく
俺の書いている英単語を読めるやつは学校にも家族にもいなかった。
なので俺は「あいつは英語ができるのでは?」と噂されていた。




282名無しさん@おーぷん2015/07/04(土)08:22:38ID:Ets
ある日、自宅の玄関前に座り込み、
「英語が書ける俺様すごいだろ」と近所にアピールしながら
いつものようにノートに英単語を書いていると、
近所のお姉さんが歩いてきた
「俺君すごいねえ、もう英語の勉強してるの?」

このお姉さん(当時は女子高生)は、いわゆる「隣のきれいなお姉さん」で
早めの中二病で粋がっていた俺が素直に甘えられる存在だった。

俺はお姉さんのバッグに書かれたアルファベットに注目した。
今思えば恐らく「Hello Kitty」かなんかが書かれていたのだろう。

「俺が書いてる英語と、この文字が繋がった英語はどう違うの?」
俺は素直な質問を投げかけた。
お姉さんは「これは筆記体って言うんだよ」と教えてくれ
「ちょっと待ってて」と一旦家に帰り、薄い本を持ってきて
「私が中1の時に使ってたのだけど、よかったらあげるよ」
と俺にドリルのような本をプレゼントしてくれた。




283名無しさん@おーぷん2015/07/04(土)08:22:48ID:Ets
帰ってそのドリルを開くと、目からうろこだった。
ABC abc そして噂の筆記体
小学一年生がひらがなを覚えるように
丁寧にアルファベットのブロック体と筆記体の書き方が記してあった。
俺は最強の武器を手に入れた。

翌日から俺は、毎日毎日熱心にアルファベットの書きとりをした。
幸い、運動はだめでも書道で段を持っていた俺の綴る筆記体はなかなか美文字で
各家庭にPCもなかった当時、俺は美しいアルファベットを生産するマシーンになった。

俺は自分のサインを考案すべく、自分の名前を筆記体で書いてみた。
「yamada(仮名)」
嬉しくてお姉さんの家に見せに行ったら
「最初のyは大文字にするんだよ」と直してくれた。
「Yamada Oreo(筆記体)」

もう、その美しい文字に溜息すら出た。




284名無しさん@おーぷん2015/07/04(土)08:23:15ID:Ets
サインを完成させた俺は、あることを思いついた。
鉛筆のお尻を彫刻等で少し削って、
そこに「山田」と名前を書いていたが
少し長めに削って、お得意の筆記体の「Yamada」と書いてみた。
翌日学校で注目の的。
「俺の名前も書いてくれる?」「あたしも!」
俺は順番にオーダーを受け
「Tanaka」「Sachiko」「Megumi」などのネーム入り鉛筆を量産した。

そして季節は冬。年賀状シーズンとなった。
「HAPPY NEW YEAR」がかろうじて浸透していたので
俺は手書きの美文字の筆記体で年賀状デザインを考えた。
そしてプリントごっこで量産し、普段送らないようなクラスメイトにまで
その洗練された年賀状を送った。
年が明け、受け取った家でも絶賛され、俺の母親にも伝わった。
「俺君、小学生なのに英語が喋れるんですって?」
「そうなのよ、誰も教えてないのに自分で勉強して、オホホ。」

母親も鼻高々で、鳶が鷹を生んだ、末は博士か大臣かと浮かれていた。




285名無しさん@おーぷん2015/07/04(土)08:23:35ID:Ets
アメリカ土産のLAKERSのリュックがきっかけで、
美しい筆記体のアルファベットを書くことを覚えた俺は
英単語を渇望していた。
目につく英単語は相変わらず何度も何度もノートに書き綴った。

CASTER ONE-CUP C-C-B Coca-cola
意味などほとんどわからなかったが楽しかった。

そんな俺はある日、恐らくコンビニの本棚でとある単語を見つけた。

それは「 S E X 」

当然、意味なんてわからなければ読み方もわからない。
しかし「X」がなんかかっこよかったのか
シンプルかつかっこいいその単語は俺を魅了した。
自由帳にも下敷きにも教科書の隅にまで「SEX」を書きまくる痛い俺。
「これ何て読むの?」は
「お前らにはまだ早いし、言ってもわかんねよ。」で切り抜けた。

そんなある日、担任の若い女教師が
一心不乱に「SEX」を書き綴る俺の横に来てボソっと呟いた。
「俺君、この単語は書いちゃだめ。」
「どうして?」
「どうしても。子供は書いちゃだめなの。」




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1001オススメ記事@\(^o^)/2018/11/04 11:01:00 ID:lifewars